ハナイキロク「ハトの豆鉄砲」

地球社会の世相万般をタテ、ヨコ、ナナメから取り上げます

2009-11

Ads by Google

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

環境守るため原子力艦船はノー

《大使に聞く 0808》

駐日ニュージーランド大使 イアン ケネディー氏
                                      聞き手 ハナイキロク
ニュージーランドはかつて大胆な行財政改革と米国との軍事同盟を揺るがす非核政策で世界を驚かせた。大使のお話をうかがって、日本との経済補完性、非核政策の類似性などを痛感するとともに、南半球きっての平和な楽園との友好関係の将来に期待を高めた。
 ――ニュージーランドというと、キウイフルーツを思い出します。
大使 キウィは両国の経済が協力関係にあることの典型的な例です。わが国は南半球にあり、日本とは季節が逆です。ニュージーランドでキウイが栽培できない時に、日本でできる。そこで愛媛県の農家と栽培の契約を結び、キウイのタネを提供しました。りんどうの花も季節が逆なのを利用して両国の農家が栽培契約を結んでいます。さらに、わが国産のナチュラル・チーズは日本のプロセス・チーズの原料になる。これも協力関係にあります。米、砂糖、小麦、大麦、など日本農業にとって敏感なものは栽培していません。
――五月にクラーク首相が来日し、福田首相と会談しました。何か成果がありましたか。
大使 両国は、民主主義、資本主義の国で、価値観が近い。わが国は信頼できる食料供給国であり、日本は健全なパートナーなので、ぜひ日本とのつながりを強めたい。そういう思いから、経済連携協定(EPA)を研究することに合意しました。中国とはEPAに調印したばかりです。
――貴国は1984年から大胆な国営事業の国有企業化、民営化、外資参入の自由化を実施しました。その成功、失敗例を教えてください。
大使 成功例は郵政省です。貯金、郵便、電話の3事業を分割して、それぞれ国有企業にし、経営者をすべて民間人にした結果、大赤字だったのが、黒字に転換しました。国鉄とニュージーランド航空の民営化は失敗でした。規制が無さ過ぎるのもよくない、と分かりました。中央省庁は政策立案中心にし、国家公務員の数を大幅に、減らしました。
――貴国は防衛問題で、豪州と緊密な関係にありますが、このところ対米関係で立場の違いが目立っているようですね。 
大使 イラク戦争では、豪州は米英との有志連合に参加しましたが、わが国は参加を見合わせました。国連での話し合いにもう少し力を入れた方がよい、と考えたからです。豪州はミサイル防衛計画(MD)にも参加を表明しましたが、わが国はMDが核廃絶につながらない、として参加しませんでした。
――ロンギ政権時代の1985年に、米軍艦ブキャナンが核兵器搭載の有無の通報を拒否したことから、同艦の入港を拒否しました。このため、米国と貴国の安全保障条約(ANZUS)による同盟関係は事実上、凍結されたそうですが、その後も変りませんか。
大使 ANZUSは文書としては、存在しますが、実務的には意味ありません。一時、米国はニュージーランドの非核政策に強く反発しました。同盟国なのに、理解できないというわけです。しかし、今はわが国の南太平洋やアフガニスタンにおける平和維持活動を高く評価しており、非核政策は続いていても良き友人の関係です。ニュージーランドにとっても、南太平洋における米国の存在は非常に重要です。
――日本は非核3原則を維持していますが、米国の原子力推進艦は受け入れています。貴国は、1987年に成立した非核法で原子力艦船の寄港も拒否、非核4原則を堅持しています。なぜでしょう。
大使 わが国は地球環境を守るために、廃棄物に心配のある原子力は使わない方がいい、と考えています。原子力発電所は一つもありません。しかし、各国の事情が違うので、非核法を輸出する気はありません。
――英国の調査会社がまとめた世界平和指数で、貴国は4位、日本は5位と上位を占めています。貴国の平和志向は何に由来していますか。
大使 ニュージーランド人は不平等な英国社会から移民して、平和で平等な社会をつくろう、と念じて来ました。北海道を除いた日本とほぼ同じ面積なのに、人口はわずか400万人ですから、平和的にならざるをえません。わが国は、小さな国ですが、日本と協力すれば、アジア・太平洋の平和のために、大きな影響を与えられるでしょう。5月に初めて開催された日本・ニュージーランド パートナーシップフォーラムが、両国の新たな関係の記念すべき一歩となることを信じます。
[この会見記は民間外交推進協会FECの機関紙6・7月号に載っています]

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://hanabana39.blog110.fc2.com/tb.php/13-909b050a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 | HOME | 

FC2Ad

FC2ブログ(blog)

 

プロフィール

Author:ハナイ キロク
###履歴
新聞記者39年
国際選挙監視6回
海外日語講師1年
大学教師3年
  +++
フルブライト奨学金研究員1年
フルブライト奨学金調査取材2ヶ月
豪州政府奨励金 調査取材1ヶ月
###現在
ジャーナリスト
ジャパンタイムズ・オピニオン欄に寄稿中
(1997年6月から)
###著書
「アメリカ大学事情」(第10回大宅壮一ノンフィクション賞候補)
「アメリカ禁煙革命」
「生きがい求めて地雷の国へ」

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

自著の紹介

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる